コンクリートは一般的には熱に強い材料とされています。鉄筋コンクリート造の構造物が火災に 遭っても、通常は簡単な補修で継続使用が可能です。ところが、火災の規模が大きく構造体の 受ける温度が高いと、コンクリートが熱で強度低下したり、材料の間に緩みが生じて鉄筋とコン クリートの間が分離したりします。
一定の温度ならコンクリート強度は回復しますが、分離して浮きが発生する状態になると元に戻 ることはありません。
鉄骨構造物は加熱とともに鋼材の性能が一時的に低下して、受けている荷重により変形が生じ ることがあります。鋼材もある一定温度を超えると、元に戻ることの無い強度低下を起こします。